季語について


二月の季語

寒梅
(かんばい)
寒椿
(かんつばき)
日脚伸ぶ
(ひあしのぶ)
冬尽く
(ふゆつく)
春隣
(はるどなり)
節分
(せつぶん)
追儺
(ついな)
三寒四温
(さんかんしおん)
寒明
(かんあけ)
立春
(りっしゅん)
早春
(そうしゅん)
春浅し
(はるあさし)

(うめ)
余寒
(よかん)
冴返る
(さえかえる)
遅春
(ちしゅん)

(うぐいす)
雨水
(うすい)
魚氷に上る
(うおひにのぼる)
春めく
(はるめく)
凍解
(いてどけ)
春一番
(はるいちばん)
東風
(こち)
麦踏
(むぎふみ)
白魚
(しらうお)
公魚
(わかさぎ)
海苔
(のり)
春菊
(しゅんぎく)

■梅(うめ)

好文木(こうぶんぼく)・花の兄(はなのあに)・春告草(はるつげぐさ)・香散見草(かざみぐさ)・匂草(においぐさ)・風待草(かぜまちぐさ)・香栄草(かばえぐさ)・初名草(はつなぐさ)・野梅(やばい)・白梅(はくばい)・臥竜梅(がりょうばい)・青竜梅(せいりゅうばい)・枝垂梅(しだれうめ)・飛梅(とびうめ)・鶯宿梅(おうしゅくばい)・老梅(ろうばい)・梅が香(うめがか)・梅園(うめぞの)・梅林(ばいりん)・闇の梅(やみのうめ)

梅が中国から渡来したのが起源七百年ごろといいますから、日本人と梅の関係は既に1300年の歴史を持ちます。
百花に先がけて咲く花ですから花の兄、春告草と呼ばれ、並みはずれた香りゆえ、香散草見草、匂草、香栄草などの名も与えられました。
加えて気品を備えているところが、日本人の好みにかなっていたのでしょう。
兼好法師などは、「梅は白き、薄紅梅。一重なるが疾く咲きたるも、重なりたる紅梅の匂ひめでたきも、皆をかし」(『徒然草』)と絶賛します。
詩歌にも梅の題は多く、『万葉集』だけでも190首が入集しています。
和歌に詠まれるのは白梅で、雪や鶯と取り合わせて作られていました。


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