季語について


二月の季語

寒梅
(かんばい)
寒椿
(かんつばき)
日脚伸ぶ
(ひあしのぶ)
冬尽く
(ふゆつく)
春隣
(はるどなり)
節分
(せつぶん)
追儺
(ついな)
三寒四温
(さんかんしおん)
寒明
(かんあけ)
立春
(りっしゅん)
早春
(そうしゅん)
春浅し
(はるあさし)

(うめ)
余寒
(よかん)
冴返る
(さえかえる)
遅春
(ちしゅん)

(うぐいす)
雨水
(うすい)
魚氷に上る
(うおひにのぼる)
春めく
(はるめく)
凍解
(いてどけ)
春一番
(はるいちばん)
東風
(こち)
麦踏
(むぎふみ)
白魚
(しらうお)
公魚
(わかさぎ)
海苔
(のり)
春菊
(しゅんぎく)

■ 白魚(しらうお)

しらお・膾残魚(しらうお)・王餘魚(しらうお)・銀魚(ぎんぎょ)・白魚捕(しらおとり)・白魚舟(しらおぶね)・白魚汲む(しらおくむ)・白魚火(しらおび)・白魚汁(しらおじる)

かつては各地の河口に分布していたシラウオ科の硬骨魚。
中でも歌舞伎の『三人吉三』大川端の名台詞「月もおぼろに白魚の、篝もかすむ春の空」で、隅田川の白魚はつとに有名です。
その隅田川の両国橋上流の「首尾の松」(吉原へ舟で通う人たちの目印)まで白魚が上ったという記録もあります。
その江戸の白魚も勢州(伊勢)から種を取り寄せ、品川に蒔いたの記述も見られます。
芭蕉の「明ぼのやしら魚しろきこと一寸」は、桑名近くでの作ですが、初案は「明ぼのや」が「雪薄し」と冬の句でした。
「冬一寸、春二寸」ともいわれる白魚ですが、一寸が春の季節のイメージにふさわしいと考えたのでしょう。
躍り食いで知られる白魚は「しらうお」と読み、ハゼ科の硬骨魚ですから別種です。


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