季語について


八月の季語

夏深し
(なつふかし)
涼し
(すずし)
夏の露
(なつのつゆ)
残暑
(ざんしょ)
天の川
(あまのがわ)
星月夜
(ほしづきよ)
夏の果
(なつのはて)
秋近し
(あきちかし)
秋隣
(あきどなり)

(せみ)
空蝉
(うつせみ)
蟻地獄
(ありじごく)
蜻蛉
(とんぼ)
鹿の子
(かのこ)
虫送り
(むしおくり)
盂蘭盆会
(うらぼんえ)

(おどり)
迎火
(むかえび)
初秋
(はつあき)
立秋
(りっしゅう)
秋され
(あきされ)
餞暑
(せんしょ)
処暑
(しょしょ)
新涼
(しんりょう)
盆の月
(ぼんのつき)
雁渡し
(かりわたし)
八月尽
(はちがつじん)

■空蝉(うつせみ)

蝉の殻(せみのから)・蝉の蛻(せみのもぬけ)・蝉の脱け殻(せみのぬけがら)

蝉の脱皮の様子を丹念に見届けた子供時代の思い出は誰でも持っていることでしょう。
羽に体液が行きわたり、乾いて羽ばたくまでの時間はまさに神秘です。
その脱け殻が空蝉です。
空蝉の語源は、蝉とはおよそ無縁の「うつしおみ」(現し臣)→「うつそみ」(現人)→「うつせみ」と転じたもので、目に見えない神に対する、この世の人の意味だと言えます。
ですから「空蝉の」と言えば、世、人、身に掛かる枕詞で、無常を表わすことになっています。


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