季語について


四月の季語

日永
(ひなが)
麗か
(うららか)
春日和
(はるびより)
長閑
(のどか)
清明
(せいめい)
風光る
(かぜひかる)
春昼
(しゅんちゅう)
春の宵
(はるのよい)

(おぼろ)
春雨
(はるさめ)
菜種梅雨
(なたねづゆ)
鳥曇
(とりぐもり)
春の海
(はるのうみ)
春潮
(しゅんちょう)
春眠
(しゅんみん)
春興
(しゅんきょう)

(さくら)
花の雨
(はなのあめ)
花水木
(はなみずき)
桜草
(さくらそう)

(たけのこ)
山椒の芽
(さんしょうのめ)
踏青
(とうせい)
汐干狩
(しおひがり)

(さえずり)
百千鳥
(ももちどり)
春蝉
(はるぜみ)
穀雨
(こくう)
行く春
(いくはる)

■桜(さくら)

花(はな)・染井吉野(そめいよしの)・深山桜(みやまざくら)・大山桜(おおやまざくら)・大島桜(おおやまざくら)・牡丹桜(ぼたんざくら)・里桜(さとざくら)・丁子桜(ちょうじざくら)・豆桜(まめざくら)・富士桜(ふじざくら)・金剛桜(こんごうざくら)・左近の桜(さこんのさくら)・雲珠桜(うずざくら)・楊貴妃桜(ようきひざくら)・朝桜(あさざくら)・夕桜(ゆうざくら)・夜桜(よざくら)・桜月夜(さくらづきよ)・嶺桜(みねざくら)・庭桜(にわざくら)・若桜(わかざくら)・姥桜(うばざくら)・桜の園(さくらのその)

一口に桜といいますが、植物学上の特定の桜はなく、何々桜の総称をこう呼んでいて、自生と栽培の品種を合わせると数百種になると言われています。
現在の花見の対象となる桜のほとんどは染井吉野ですが、この花は、明治の初年に東京の染井の植木屋から全国に広まった種類です。
それ以前の桜の表記は、山桜や彼岸桜、里桜などのことになります。
桜が登場するもっとも古い歌は『日本書紀』の「花ぐはし佐区羅の愛でこと愛でば早くは愛でず」でしたが、『万葉集』のころは桜より梅の方が好まれ、「花といえば桜」の言い方は平安中期以降になってからです。
この時代には、貴族たちが盛んに観桜の宴を開き、桜狩や花見の習わしもこのころ生まれたものです。


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