季語について


四月の季語

日永
(ひなが)
麗か
(うららか)
春日和
(はるびより)
長閑
(のどか)
清明
(せいめい)
風光る
(かぜひかる)
春昼
(しゅんちゅう)
春の宵
(はるのよい)

(おぼろ)
春雨
(はるさめ)
菜種梅雨
(なたねづゆ)
鳥曇
(とりぐもり)
春の海
(はるのうみ)
春潮
(しゅんちょう)
春眠
(しゅんみん)
春興
(しゅんきょう)

(さくら)
花の雨
(はなのあめ)
花水木
(はなみずき)
桜草
(さくらそう)

(たけのこ)
山椒の芽
(さんしょうのめ)
踏青
(とうせい)
汐干狩
(しおひがり)

(さえずり)
百千鳥
(ももちどり)
春蝉
(はるぜみ)
穀雨
(こくう)
行く春
(いくはる)

■百千鳥(ももちどり)

春のいろんな鳥が野山や林で群れて鳴く様子が百千鳥ですから、囀(さえずり)とどこか似ていますが、囀と違って鳥の個々の鳴き声の輪郭が定かでないのが、百千鳥の特徴かもしれません。
野山や林がどことなく騒立つのも、この時季特有のものです。
『古今集』の中の三種の鳥を定めた『古今三鳥直伝』には、呼小鳥(よぶこどり)の筒鳥(つつどり)、稲負鳥(いなおおせどり)の鶺鴒(せきれい)と並んで、鶯を百千鳥としていますから、諸説を生む原因ともなりましたが、今では鳥の群れ鳴きを百千鳥と断じてもよいでしょう。


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