季語について


三月の季語

啓蟄
(けいちつ)
春雷
(しゅんらい)
春の風
(はるのかぜ)
春塵
(しゅんじん)
山笑う
(やまわらう)
春の雪
(はるのゆき)
雪崩
(なだれ)
雪の果
(ゆきのはて)
春光
(しゅんこう)
春の土
(はるのつち)
水温む
(みずぬるむ)
水草生う
(みずくさおう)
紫雲英
(げんげ)
木の芽
(このめ)
桃の花
(もものはな)
椿
(つばき)
鳥帰る
(とりかえる)

(つばめ)
田打
(たうち)
種蒔
(たねまき)
剪定
(せんてい)
桃の節句
(もものせっく)
お水取
(おみずとり)
春分
(しゅんぶん)
社日
(しゃにち)
彼岸
(ひがん)

(にしん)
菜の花
(なのはな)
摘草
(つみくさ)

■桃の花(もものはな)

三千世草(みちよぐさ)・三千歳草(みちよぐさ)・白桃(はくとう)・緋桃(ひとう)・桃見(ももみ)・桃の村(もものむら)・桃咲く(ももさく)

古く中国から渡来した植物ですから、桃にまつわる故事は数多くあります。
能の演目の神物の一つ『西王母』は、西王母が周の穆王に桃の実を贈った中国の故事を題材にしています。
この西王母の仙桃は、三千年に一度実を付けるというところから、三千年や三千歳の言葉は、「三千歳の桃」の略語として使われてきましたし、三千世草・三千歳草の季語も生まれてきました。
中国では、桃が邪気を払うという信仰がありますが、わが国の上巳(桃の節句)に桃の花を飾り桃酒を飲む風習も、追儺の折り桃の木で作った弓で鬼を射るならわしも、みなこれに由来しています。


季語のページへ戻る