雑節 解説文


二百十日(にひゃくとおか)
2023年 9月1日(金)【立春から210日目】

立春から210日目なので、立春が2月4日で平年の場合は9月1日となるが、閏年の場合は8月31日になる。
同様に10日後の「二百二十日」も9月11日の年と9月10日の年があります。
この頃から台風が来襲するようになり、大きな台風は二百十日より二百二十日の方に多く、東日本ではさらに遅く来襲します。
二百十日、二百二十日が最初に記載されたのは江戸時代初期の「伊勢暦」で貞享改暦(1684)以降は全国の暦に記載されるようになりました。
「伊勢暦」に最初に登場したわけは、伊勢の漁師たちが長年の体験によって、この日を厄日としていたからです。
大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災によって、京浜地域を中心に甚大な人的物的被害を生じました。
この教訓を忘れないために、この日は「防災の日」となっています。
9月1日の「防災の日」は大地震と二百十日とがダブルイメージとして活用されていて、いかにもふさわしい。
ただし、二百十日が前日の8月31日に当っている年には、何となく気が抜けたように感じられてしまいます。

二百二十日の解説もご覧下さい。