国民の祝日 解説文


成人の日(せいじんのひ) 2022年 1月10日(月)【1月の第2月曜日】

独立した社会人として、大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い、励ます日として1948年に「1月15日」と制定された国民の祝日。
祝日法の改正により2000年から「土・日・月」と三連休になるように1月の第2月曜日に変更されました。
昔は、男子が十五才になった時、元服という儀式を行いました。
「元」は初めという意味であり、初めて大人の服を着るとともに冠をつける(加冠:かかん)ことでした。
日本では大人も子どもも帽子(冠)をかぶる風習はありませんでした。
しかし推古天皇(六世紀後半~七世紀)のころから大人は帽子をかぶるようになり、奈良時代になると冠をつけることが儀式化されました。
だから、髪を切って烏帽子をかぶり、刀をもらって成人としての名前をもらうことが元服だったのです。
そして元服すると、神事に参加することが許され、社会教育を受けました。(褌(ふんどし)をつけるので「褌祝い」などともいわれました)
一方、女性の場合は十三才前後で「成女式」といわれるものが行われました。
髪を結い、笄(こうがい:髪をかき上げるのに使った箸のようなもの)を髪に差し「髪上げの儀」などといわれました。
振り袖から留め袖に服を着替え、針仕事などを習うようになり、こちらは初めて腰巻きを付けることから「湯文字(ゆもじ:腰巻きのこと)祝い」ともいわれました。
「成人の日」はこうした昔の成人儀式からきているのです。
ところで現在、成人は二十才からとされています。
かつては十五才や十三才だった大人の仲間入りがどうして二十才になったのでしょうか。

七五三十三参り人生儀礼の解説もご覧下さい。