年中行事・記念日・祭り 解説文


花見 2022年 3月30日(水)

桜の花を観賞するため、お弁当やお酒持参で山野や各地の名所に出かける行事。
現在は春の行楽として一般化していますが、もともとは桜の花の鑑賞などという風流な行事ではありませんでした。
3月3日の上司の節句と同様な性質をもち、祓えのため山野に出かける宗教的儀式でした。
いつの頃から桜を見て楽しむようになったのでしょうか。
奈良・平安時代には花を見て歌を詠んだり、踊り浮かれたりしていたことはわかっています。
宮中では連日、花の宴が持たれ、花の木陰で詩歌を詠み、杯を酌み交わしていたのでしょう。
桜の花を詠んだ歌がこの時代にとても多いことでもそれがわかります。
現在、桜の名所は各地に大変多く、東京の名所としては上野公園、新宿御苑、飛鳥山、小金井、荒川堤、向島、江戸川、明治神宮などがあります。
南北に長いわが国では、桜の開花期は3月中旬から6月中旬にかけてと長く各地で桜を楽しめます。
桜前線という気象用語もあって、テレビや新聞でも気象予報で、花の見どころを伝えてくれます。

浮世絵「雪月花」吉野桜枝垂桜
の映像をお楽しみ下さい。


旧三の午(きゅうさんのうま)
2022年 3月30日(水)【旧暦の2月の3回目の午の日】

2月の最初の午の日を初午といい、二番目の午の日を二の午、三番目の午の日を三の午といいます。
稲荷を祭る行司のことです。
この日は、全国各地の稲荷神社で祭礼が行われます。(初午祭り)
特に京都伏見の稲荷大社では、稲荷信仰の中心で名高く、この日、初午詣の人々で大いににぎわいます。(二の午、三の午と続ける地方もあります)
もともと稲荷は稲生(いなり)の意味であるとされ、農業神であった。
祭神は宇迦之御魂(うがのみたま)の神で、五穀をつかさどる農業神で、それが後世、商工業、漁業の神にもなっていった。
現在、初午の日には、「正一位稲荷大明神」と書いた赤い幟を立て、赤飯や油揚げを供えるのはキツネが稲荷神の使いであると信じられているからです。
また、初午は、江戸時代では、子どもが寺子屋へ入門する日でもありました。

2022年度 午の日(新暦)
初午:2月10日(木)
二の午:2月22日(火)
三の午:3月6日(日)

2022年度 午の日(旧暦)
旧初午:3月6日(日)
旧二の午:3月18日(金)
旧三の午:3月30日(水)