旧暦の12月の異称ですが、今の新暦でも同じく12月に使われています。
師走の師は僧のことで(12月は僧を迎えて、経を読んでもらう風があったので師がはせ走る「師馳月(しはせづき)」であり、これが略された)、この月になると僧もあちこちとせえわしく走り回るところから出た言葉だと俗に言われているが、また師は伊勢の御師(おんし)と呼ばれる下級神職のことで、この人たちが歳末に伊勢神宮の札を全国に配り歩いたところから出た言葉という説もあって、こちらの方が歳末のならわしを感じさせる言葉として季節感を濃く含んでいるように思われます。
なおまた、語義的な解釈として「為果つ月(しはつづき:一年の仕事の終りの月)」によるとされる説もあります。
※その他の12月の別称。
建丑月(けんちゅうげつ)・極月(ごくげつ)・厳月(げんげつ)・臈月(ろうげつ)・除月(じょげつ)・窮月(きゅうげつ)・氷月(ひょうげつ)・汎月(はつげつ)・親子月(おやこづき)・春待月(はるまちづき)・梅初月(うめはつづき)・三冬月(さんとうづき)・季冬(きとう)・暮冬(ぼとう)・残冬(ざんとう)・黄冬(おうとう)・暮歳(ぼさい)・暮節(ぼせつ)・凋年(ちょうねん)・月窮(げっきゅう)・四極(しきょく)・大呂(たいりょ)・玄律(げんりつ)など。