旧暦4月の異称を卯月という。
新暦では、ほぼ5月にあたる。
「卯の花月」というように卯の花の咲く月という意味ですが(旧暦12ヶ月のうちでただひとつ花の名のついた月名です)、一方「花残月(はなのこりづき)」ともいわれていて、事実、北海道では染井吉野が満開を迎えます。
南北に長い日本列島の花暦をつづっている趣を合わせもつ言葉といえます。
人も植物も快さを味わう初夏の訪れを伝える言葉です。
しかし卯の花説に反対の説もあり、ウヅキとは種月(うえづき)である、または、田に稲の苗を植える月、田植苗月(たうなえづき)であるという説がある。
卯の花とはユキノシタ科ウツギ属のウツギ(空木)の花のこと。
枝がすぐに中空になるので空木の名になったという説。
日あたりのよい山野の川沿いなどに自生し、枝先に白い小花が群がるように咲きます。
生け垣には、ヒメウツギが適しています。
※その他の4月の別称。
建巳月(けんしげつ)・余月(よげつ)・陰月(いんげつ)・乏月(ぼうげつ)・乾月(けんげつ)・鎮月(ちんげつ)・夏初月(なつはづき)・清和月(せいわづき)・木葉採月(このはとりづき)・得鳥羽月(えとりはづき)・首夏(しゅか)・孟夏(もうか)・始夏(しか)・新夏(しんか)・麦秋(ばくしゅう)・正陽(せいよう)・純陽(じゅんよう)・六陽(りくよう)・六気(りくき)・仲呂(ちゅうりょ)・純乾(じゅんけん)・乾梅(けんばい)・修景(しゅうけい)・青和(せいわ)など。