雑節 解説文


八十八夜(はちじゅうはちや)
2023年 5月2日(火)【立春から88日目】

八十八夜は立春から88日目にあたる。
立春が2月4日で平年の場合は5月2日、閏年の場合は5月1日になります。
立夏の3、4日前なので、ことさらに八十八夜という雑節を立てる必要はないように思えるのだが、昔の庶民にとって二十四節気は少し難しくて覚えにくかったようで、立夏といいますが、八十八夜の方がなじみやすかったのでしょう。
「八十八夜の別れ霜」という諺があるように、この頃になると霜が降らなくなります。
降霜の有無は農作業に大きく影響するので、農家の最も気にするところです。
しかし、時として遅霜の被害に合って、農作物に莫大な被害を受けることがあり、そこで、「八十八夜の毒霜」といういましめも口伝えています。
この頃は茶つみが始まり、新茶の芳香が食卓をにぎわしてくれます。
「目に青葉、山ほととぎす、初がつお」の句にあるように、目に耳に舌に新鮮な初夏が生きる喜びを与えてくれる季節です。