建国をしのび、国を愛する心を養う日として、1966年に制定された国民の祝日。
かつて、この日は四大節の一つの「紀元節(神武天皇即位の日)」として1872年に制定されていたが、戦後廃止された。
以前は大日本帝国憲法(旧憲法)が1889年のこの日に発布されたため「憲法発布記念日」となっていました。
「古事記」や「日本書紀」(記紀)に書かれた建国伝承の概略は「すべての人々が安らいで豊かに暮らせるよう、大和に都をつくろうではないか。」そう思い立った神倭伊波礼比古命(神武天皇・かむやまといわれびこのみこと)の一行は日向(宮崎県・ひゅうが)を船出し、日向灘から瀬戸内海を東へ向かう。
難波(なにわ)から大和に入ろうとするが果たせない。
今度は紀の国(和歌山県)の熊野に上陸し、辛苦を重ねながら八咫鳥(やたがらす)に導かれ、ついに大和を平定。ということです。
書紀は天皇即位の場面を簡潔にこう記しています。
「辛酉(かのととり)年の春正月の庚辰(かのえたつ)の朔(ついたち)に、天皇、橿原宮(かしはらのみや)に即帝位す」この「辛酉年の春正月庚辰の朔」を西暦に直せば、紀元前六百六十年の二月十一日に当たるとして、明治になって二月十一日が「紀元節」と制定され、国の始まりを祝ってきました。
これが戦後占領軍により廃止された後、昭和四十二年「建国記念の日」として復活したのです。