年中行事・記念日・祭り 解説文


盆(ぼん)・盂蘭盆(うらぼん)・盂蘭盆会(うらぼんえ)・魂祭り(たままつり)
2023年 7月13日(木)

旧暦7月15日を中心に行われる先祖の霊を祀る仏事。

旧暦7月13日から16日の間に、先祖の霊を迎え、もてなし送るまでの諸行事をいう。
農事の関係で地方では月遅れの八月に行うところも多く、毎年飛行機や列車、そして車が混む民族大移動の観を呈します。
釈迦の高弟、目連が、餓鬼道に堕ちた母親の苦しみを救うために行ったのが起源とされ、インドで行われていた農耕儀礼から発しています。
古くは年末に行われていたようですが、時代を経て、江戸時代には現在のような庶民の盆のかたちが完成されました。
12日は盆用意のための草市(盆市)が立ち、13日に迎え火を焚いて精霊を迎えるのが迎え盆であり、家には盆棚をしつらえ、米や野菜を供えます。
精霊を迎えた家には、僧侶が棚経を上げにきます。
その間に遠く離れていた家族たちが帰省し、先祖を偲び、うちとけ合う貴重な時をすごします。
これを盆休みといいます。
インドから中国を経て飛鳥時代に日本に入ってきた風習で、日本最古の仏教行事といわれています。
なお、前年の盆以後に死者のあった家ではこれを特に新盆(にいぼん:初盆)といいます。

迎火(むかえび) 7月13日
盆には火を焚いて精霊を迎える。
十億万土の遠くから迷わず来られるよう、門の前で火を焚くので迎火、門火とも言います。
いまは、両親、祖父母から先祖へ遡る感覚で、身近な仏が中心になり、精霊のイメージからは遠くなっています。
多く焚かれるのは芋殻(おから:麻の茎の皮を剥ぎ、干したもの)で「芋殻火」ともいわれています。

送り火(おくりび) 7月16日
盆の終る15日か16日、門に火を焚いて精霊を見送るのが送り火です。
来年の盆までは来てもらえないので、おのずから名残惜しい思いで火色をみつめます。

今年の旧盆は8月30日(水)です。